無憂樹(ムユウジュ)はマメ科ムユウジュ属の常緑小高木である。
原産地はインド、スリランカである。
別名を阿輸迦の木(アソカノキ、アショカノキ)という。
インド菩提樹(インドボダイジュ:Ficus religiosa)、沙羅双樹(サラソウジュ: Shorea robusta)とともに仏教の三大聖樹とされ、釈迦はこの樹の下で生まれたとされている。
国際自然保護連合(IUCN)のレッドリスト(1995, Ver. 2.3)では絶滅危惧II類(VU)に指定されている。
樹高は7メートルから8メートルである。
葉は羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並んで1枚の葉が構成される)で、互い違いに生える(互生)。
小葉の形は長い楕円形で、6枚から12枚で1セットとなる。
葉の質は革質で、毛は生えていない。
開花時期は3月から6月である。
葉の脇から円錐花序(下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる)を出し、花弁状の萼片4枚からなる花をつける。
花弁は退化している。
萼片の色は黄色から橙色、赤へと変わる。
萼の形は長い筒状で、先は4つに裂ける。
雄しべは8本あり、長くて萼筒から飛び出している。
花はよい香りがする。
花の後にできる実は長さが20センチ以上ある豆果(莢の中に種子が入るもの)である。
用途としては寺院や庭園、街路などに植栽され、材は建築材、家具材とされる。
属名の Saraca はインドでの現地語「sarac(ムユウジュの仲間のことだが語源は不明)」からきている。
種小名の asoca はサンスクリットで「憂いのない」という意味である。
写真は3月に大阪市の咲くやこの花館で撮った。
学名:Saraca asoca(=Saraca indica)
★人類の歩みに思いを馳せながら
無憂樹見れば姿も異なり
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